
こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
「区分マンションは管理費・修繕積立金があるから儲からない」
「区分マンションは土地の持ち分がほとんどないから資産性が低い」
「築古高利回りアパート投資が一番儲かる」
こんな声をよく聞きませんか?
でも実はこれらすべて間違いです。
修繕積立金はアパートでも必要ですし、マンションは土地の持ち分がほぼない代わりに、建物と立地の資産性や賃貸需要が高いと言えます。
表面だけ見れば、築古高利回りアパートが儲かりそうな収支にはなりますが、築古のアパートは家賃が低く賃貸付けが難しいため、退去があった際には思った以上に大きな損失が出てしまいます。
また故障やトラブルが多いのも築古アパートの特徴で、思わぬ出費にこんなはずじゃなかったと感じる投資家も多いのではないでしょうか。
決して築古アパートが悪いと言っているわけではなく、採算さえ合えばアパートでも戸建てでも区分マンションでも良いわけです。
ただし投資対象として人気なのが築古アパートであり、誤認識が多く失敗しやすいのも築古アパートなので、もう一度物件種別ごとの収益性やリスク、特徴を正しく把握してもらいたいと思います。
このブログを読めば、どういった戦略で不動産投資を進めていけば良いのか見えてくると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
※この記事での「区分マンション」とは、ワンルームマンションを除く50㎡以上のファミリータイプマンションのことです。
コンテンツ
アパートより築古の戸建てや区分マンション投資をおすすめする理由6選
まずは戸建て・区分マンション・アパートを、6つの視点から比較していきます。
比較するのは以下の通りです。
- 収益性
- ランニングコスト
- 修繕の多さ
- 管理のしやすさ
- リスク
- 出口戦略
それぞれ解説します。
収益性
戸建てや区分マンションの家賃は、低くても5万円以上のものが多いですが、アパートは5万円以下の物件が多くなります。
家賃が低いと、退去時の募集費用やリフォーム、クリーニングなどの費用にコスト負けしてしまいます。
例えば家賃20,000円の部屋が退去になって、原状回復費用に10万円かかったら、それだけで家賃の5ヵ月分がかかることになります。
ところが家賃が50,000円であれば、2ヵ月分で済みますよね。
だから私は、目安として家賃が50,000円以下の物件は極力買わないようにしています。
さらにアパートは賃貸付けが難しい物件が多いため、空室期間が長くなりがちで、長くなればなるほど当然収益性は悪くなります。
アパートの良い点は、全体の家賃ボリュームが大きな点です。
そのため満室が続けば、手残りキャッシュフローは戸建てや区分マンションよりも大きくなります。
それぞれ良い点悪い点がありますが、家賃の総額は収益性に大きく関わることを覚えておきましょう!
ランニングコスト
次に戸建てや区分マンション、アパートにかかるランニングコストを確認します。
【戸建て】
- 固定資産税
- 火災保険
【区分マンション】
- 固定資産税
- 火災保険
- 管理費修繕積立金
【アパート】
- 固定資産税
- 火災保険
- 水道光熱費
- 管理費(管理会社に任せれば)
- 清掃費
- 各種点検費(物件による)
- インターネット代(物件による)
- 受水槽清掃費(物件による)
区分マンションは管理費・修繕積立金がかかるから手残りが少ないと言われますが、実はアパートの方がコスト項目は圧倒的に多いんですよね。
特に管理費と清掃費は、家賃収入の5~10%ほどかかりますので、手残り額に大きく影響します。
戸建てや区分マンションは、誰でも簡単に自主管理できますので、この費用を抑えることができるのは大きなメリットです。
さらに火災保険料もアパートが最も高いですよね。
こうやって詳細を見てみると、実は戸建て以外は大きなランニングコストがかかることがわかります。
修繕の多さ
修繕の多さを順に並べると、アパート→戸建て→区分マンションの順になります。
アパートは戸数が多く水回りの数も多くなるので、その分故障の可能性が高くなります。
木造である戸建てとアパートは、雨漏れなど外回りの修繕が必要になることもあります。
区分マンションの場合は、毎月の修繕積立金から支払われるので外回りの心配をする必要はありません。
ただ修繕積立金が足りなくなってきたら、値上がりする可能性があるのがデメリットです。
購入する際には、積立金の残額や長期修繕計画を確認しておきましょう!
管理のしやすさ
戸建てと区分マンションは戸数が1戸で、退去後の売却も可能なため、簡単に自主管理で運営することができます。
やることと言えば、保証会社を通していない場合は家賃の振込確認と、何か故障した時や退去の連絡対応ぐらいです。
しかしアパートの場合は、以下の理由により管理会社に任せた方が好都合です。
- 全戸分の家賃振込確認は大変
- 故障やトラブルが多い
- 退去後は再度賃貸募集が必要
- 賃貸契約書や保証会社は1つの管理会社でまとめた方が良い
- 物件の掃除や共用部管理が必要
アパートを購入するとわかりますが、ゴミの問題が最も大変です。
ルール通りに出してくれない人が多く、段ボールをそのまま出す人も多いので、自主管理だとすべて自分で回収しないといけません。
特に築古アパートは属性の低い人が多いので、ルールを守らなかったり、トラブルが多い傾向にあります。
また特定の管理会社がないと、賃貸募集の時に困ることになります。
そのためアパートは、管理会社に任せるようにしましょう!
管理会社の選び方は、下の記事をあわせてご覧ください。
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リスク
物件種別で比較できるリスクは以下の5つです。
- 空室リスク
- 天災リスク
- 滞納リスク
- 修繕リスク
- 事件・事故・トラブル
空室リスクの高さを順に並べると、アパート→戸建て→区分マンションの順になります。
天災は主に地震や水災のため、木造である戸建てとアパートがリスクが高くなります。
滞納は入居時に保証会社を付ければ問題になることはありませんが、保証会社を付けていない場合は、低属性の多いアパートが最もリスクが高いと言えます。
修繕は水回りの数が最も多いアパートが多くなりがちです。
水回りが多い分、配管系のトラブルが多くなりがちなのもアパートです。
外壁は木造である戸建てとアパートの修繕リスクが高いでしょう。
事件・事故・トラブルは、セキュリティが弱い戸建てとアパートに多いです。
さらにアパートの場合は、入居者同士の騒音トラブルなどもあります。
まとめると、やはり断トツでアパートが最もリスクが高いと言えるでしょう。
全物件に共通するリスクについては、下の記事をあわせてご覧ください。
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出口戦略
出口戦略が実は最も重要な部分です。
戸建てや区分マンションの場合は、退去後に再度賃貸募集してもいいですし、実需用(購入者が自分で住む)の物件として売却することができます。
この時、購入価格より高く売ることができれば、キャピタルゲインも得ることができます。
しかしアパートの場合は、1部屋退去が出ても他の部屋に住人がいますので、収益用の物件としてしか売却することができません。
空室がある物件の評価は当然低くなりますので、退去が発生した時の売却はマイナスにしかなりません。
つまり戸建てと区分マンションは、出口戦略に実需物件として売るという選択肢がありますが、アパートの場合は収益物件として売るしかないということです。
このことはキャピタルゲインとリスク面において、大きな差を生み出すことをぜひ覚えておいてください。
不動産投資の出口戦略については、下の記事をあわせてご覧ください。
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アパートより築古の戸建てや区分マンションをおすすめする理由まとめ
これまでの比較を表にすると以下のようになります。
戸建 | 区分マンション | アパート | |
収益性 | 〇 | △ | 〇 |
ランニングコスト | 〇 | × | × |
修繕の多さ | △ | 〇 | × |
管理のしやすさ | 〇 | 〇 | × |
リスク | △ | 〇 | × |
出口戦略 | 〇 | 〇 | × |
こうやってまとめてみても、やはりアパートに×が多い結果となりました。
勘違いしてほしくないのは、アパートがダメだと言っているわけではないんです。
アパートの良さは、全体の家賃ボリュームが大きいので、これまで説明してきなようなデメリットがクリアできれば、大きな手残りが期待できることにあります。
しかし特に初心者には、アパートのデメリットをクリアするのが難しいことに問題があります。
では、どのような物件であればクリアできるのでしょうか。
それは、新築アパートもしくは築10年までの築浅物件です。
実際に私は、1棟の新築アパートだけで年間の手残りが600万円以上あります。
新築もしくは築浅物件であれば、1戸当たりの家賃5万円以上が見込めますし、修繕などの心配も当分ありません。
賃貸付けに苦労することもなさそうですし、トラブルも築古物件に比べれば少ないと言えるでしょう。
問題は現在の不動産市況高騰により、築浅のアパートで収支が合うような高利回り物件が出ないことにあります。
だから戸建てと区分マンションを、おすすめせざるを得ないという状況なのです。
特にサラリーマンの場合は、融資が厳しいことや手間がかけれないことから、戸建てや区分マンション投資を強くおすすめしています。
本などの影響からか、地方の築古高利回りアパートが人気ですが、こういった詳細の内容をしっかりと把握したうえで、購入判断するようにしましょう!
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