
こんにちは、専業大家兼投資家のMASA(@2103ou_masuke)です。
インド株や東南アジア株が注目されるようになり、その中でもベトナム株に注目している人も多いかと思います。
私も次はまた新興国株ブームが来ると予測していて、新興国の中でもASEAN地域、特にベトナムに注目しています。
ASEANとは
ASEANとは、東南アジア地域の国々が加盟する地域協力機構で、1967年8月に地域の平和と安定や経済成長の促進を目的として設立されました。当初の加盟国は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国でしたが、その後、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマーおよびカンボジアが加盟し、現在は10カ国で構成されています。
なぜなら長い期間、高度経済成長を続けており、今後も安定して経済成長が続くことが予想されているからです。
例えると、日本の高度経済成長期だった1970年代がまさに今のベトナムであり、国の発展に伴って株価も大きな成長が期待できます。
そこで当ブログでは、ベトナムの特徴と、ベトナムへの投資は投資信託のベトナム・ロータス・ファンドがおすすめである理由、および今後の見通しを解説していきます。
私自身は18年ほど前からベトナムファンドを保有していますし、今後はさらに買い増す予定です。
ベトナムの投資信託をポートフォリオの一部に組み入れることで、リスクヘッジしつつ、大きなリターンを実現させましょう!
こんな人におすすめ
- ベトナムやベトナムロータスファンドについて知りたい
- ベトナムの投資信託でどれがいいか迷っている
- アメリカ株の代わりになる新しい投資先を探している
- 長期の資産運用や投資を考えている
コンテンツ
ベトナムの特徴
まずはベトナムという国の特徴を解説していきます。
国名 | ベトナム社会主義共和国 |
---|---|
面積 | 32万9,241㎢(日本の0.88倍) |
人口 | 9,762万人(2020年) |
首都 | ハノイ 人口 809万人(2019年) |
言語 | ベトナム語、他少数民族語 |
宗教 | 仏教(約80%)、その他カトリック、カオダイ教、ホアハオ教など |
民族 | キン族(越人)約86%、他に53の少数民族 |
ベトナムは社会主義国家のため、以前は自由な経済活動が制限されていました。
しかし1986年に提唱された「ドイモイ政策」により、自由主義経済が取り入れられ、現在は制限付きで個人の財産が認められています。
この政策により、民間企業および外資企業の参入が許可され、多くの企業がベトナムで経済活動を実施するようになりました。
1995年7月にはASEANに正式加盟するなど、各種国際機関をはじめ、国際的地域的枠組みにも積極的に参加している国です。
ベトナムはASEAN地域の中央に位置していることや、長い海岸に面しているため、貿易がしやすい地理的優位性も持ち合わせています。
ベトナム株の投資信託をおすすめする理由7選
私がベトナム株の投資信託をおすすめする理由を以下7つ、それぞれ解説していきます。
ベトナム株の投資信託をおすすめする理由
- 高度経済成長期を迎えたベトナム経済
- ベトナムの人口と労働力
- ベトナム人は真面目で勤勉、かつ器用
- ベトナムの安定した政治や社会
- ベトナムの株式市場環境
- 先進国の株式市場と相関係数が低い
- ベトナム株式市場はMSCIエマージング指数へ昇格間近
日本の1970年代に相当する高度経済成長期を迎えたベトナム経済
ベトナムは高度経済成長期を迎えており、特に過去数年はASEAN域内でもトップクラスの成長率(2015年6.68%、2016年6.21%、2017年6.81%、2018年7.08%、2019年7.02%)を達成しています。
そして下表の通り、ベトナムは2020年以降もASEAN内で最も安定した高成長が予測されています。
出典:MINKABU
ベトナムの産業構造は、第一次産業のイメージが強いですが、実は既に製造業からサービス業などの二次、三次産業へとシフトする流れが起こっており、現在輸出の一番目のアイテムはハイテク製品なのです。
例えば韓国のサムソンは、ベトナム国内に工場をいくつも持っていて、サムスンのスマートフォンの半数以上はベトナム製となっています。
ハイテク化が進めば、一人当たりのGDPが上昇するとともに、それまで農村にいた人たちの給与水準が上がり、個人消費も伸びることになります。
出典:トウシル(楽天証券)
現在のベトナム経済は、日本の1970年代にとても似ている状況にあり、日本で1970年から20年間で株価が20倍になったような変化が、今後ベトナムでも起こることが期待できます。
長期の資産運用において重要なことは、先進国のような大きな経済成長のない国に投資するのではなく、国自体が発展することで、株価も大きく上昇することが期待できるような国に投資することです。
ベトナムの人口と労働力
ベトナムは日本とほぼ同じくらいの人口がいますが、日本と大きく違うのは年代別の人口構成です。
ベトナムは、若い世代の労働人口が多いため労働力が豊富で、しかも賃金が中国の3分の1ほどとなっています。
安い労働コストを求めて、海外からベトナムへの投資は増加傾向にあり、それに伴うベトナムから海外への輸出額も伸びています。
近年、ベトナムは人口ボーナス期を迎えており、働いて経済を支える15 歳以上 65 歳未満の人口の比率が圧倒的に高い状態です。
人口ボーナス期とは
人口ボーナス期とは、労働生産人口比率が高いこと。
下表のように、人口ボーナス期であった40年前の日本とそっくりですよね。
出典:アプリ開発ラボマガジン
若い世代の労働人口が多いということは、長い期間に渡って大きな経済成長が期待できます。
ベトナム人は真面目で勤勉、かつ器用
ベトナム人は日本人と似ていて、真面目で勤勉な国民性があると言われています。
私は飲食店を長い間やっていたので実体験としてよくわかるのですが、これは本当です。
ベトナム人を何人も見てきましたが、真面目かつ器用で、人間性も優れている子が多かったです。
またベトナムの教育水準は高く、高い識字率と東南アジアトップクラスの数学リテラシーがあると言われています。
こういった国民の特徴も日本と似ていて、経済にとってもプラスの要素と言えそうです。
ベトナムの安定した政治や社会
ベトナムは政治や社会がとても安定しています。
共産党の一党独裁が続いているベトナムでは、選挙による政治体制の変更がない独裁国家ですが、集団指導体制を敷き上手に国を運営しています。
国家戦略として、ベトナムを世界の生産拠点にしようという明確なビジョンを持っているため、周辺各国との多くの経済的枠組みにも積極的に加盟しています。
過去にはベトナム戦争などがありましたが、現在はアメリカとの関係も良好で、このことは経済発展に大きく寄与するでしょう。
ベトナムの株式市場環境
経済発展に伴い、国民が投資できるような余裕を持ち始めていることもあり、今後ますます株式市場への資金流入が期待できます。
実際に2021年の個人証券口座新規開設数は、過去最高を記録しました。
出典:Capital Asset Managementベトナム通信
ベトナムでは投資ブームが起こっており、ベトナム株式市場は個人シェアが8割を超え、個人が動かしているマーケットになっています。
多くの国民が投資に参加することで株価は安定的に押し上げられます。
なお、ベトナム政府は 2025 年までに、証券口座総数を人口全体の5%に増加させることを目指しています。
先進国の株式市場と相関係数が低い
前述の株式市場に個人投資家が多いことは、海外事情より国内事情が反映しやすい要因になり、ベトナム株の値動きが先進国の株価と相関係数が低い理由にもなっています。
グローバル運用をする外国人投資家は、世界情勢によりどこかで何かが起きると、リスクを減らすために、何も起きていない国でもポジションを減らすことが多々あります。
世界の株価と日本の株価の相関係数が高いのは、日本の株式市場参加者の6割強が外国人投資家だからです。
先進国の株価と相関係数が低いベトナム株の投資信託をポートフォリオに加えることで、ポートフォリオ全体のリスクが下がって、期待リターンが上がる効果が期待できます。
ベトナム株式市場は今後MSCIエマージング指数へ昇格間近
ベトナム市場は、現在「MSCIフロンティア」という指数の構成市場です。
MSCIフロンティアの中では最も規模が大きく、フロンティアを卒業すると次は、MSCIエマージングに移ります。
MSCIエマージング指数は、世界の年金・機関投資家がベンチマークに採用するメジャーな指数のため、ベトナム市場が今後MSCIエマージングの構成市場となると、ベトナム市場のベンチマークに追従するために、ある程度の資金流入が期待できます。
ベトナム株投資信託のリスク
ベトナム株の投資信託はおすすめではあるものの、当然リスクもあります。
ベトナム株投資信託のリスク
- 政治リスク
- 通貨リスク
- 変動リスク
- 情報リスク
以下、それぞれ解説します。
政治リスク
ベトナムは中国と同じように一党独裁なので、政策を進めやすい反面、間違った政策を進めてしまうと取り返しのつかない事態になってしまうリスクがあります。
現在のところ、政府の経済政策はうまくいっていますが、今後もうまくいくとは限りませんので、政策を注意深く見守る必要があるでしょう。
通貨リスク
ベトナムドンという弱い通貨ゆえのリスクがあります。
下図のように、日本円に対しては底堅く推移していますが、米ドルに対しては右肩下がりで弱くなっていっています。
ただし今後は、国の発展に伴って通貨も強くなることが予想されます。
変動リスク
ベトナム株式市場の時価総額は40兆円程度であり、日本のトヨタ自動車1社の時価総額を少し上回る程度しかありません。
そのため個人投資家が多いとはいえ、大きな価格変動が起こる可能性が高い市場です。
ベトナム株式市場に投資する場合は、必ず長期的な計画のもとに、短期の上げ下げに一喜一憂することのないよう心掛けましょう。
情報リスク
ベトナムの株式や経済に関する情報は、日本やアメリカの情報に比べるとはるかに少ないと言わざるを得ません。
ただし最近はベトナム株が注目されてきたこともあり、徐々に情報も多くなってきています。
以下、主なベトナム情報サイトを紹介しますので参考にどうぞ。
ベトナム株式市場の今後の見通し
2022年のASEAN5の経済成長予測は、アジア開発銀行は全体で5.0%、IMFは5.5%と予測されており、どちらもベトナムを成長率No1としていて、それぞれ6.5%、6.6%の成長見通しです。
ちなみに次いでマレーシア、フィリピン、インドネシアの順となっています。
今後2050年までの長期予測はというと、下表の通り、年平均実質GDP成長率予測でなんとベトナムは全世界No1となっています。
出典:国際連合の予測に基づくPwCの分析
人口が爆発的に増えるのであれば当然なのですが、ベトナムの場合はそうではなく、一人当たりGDPがしっかり成長していく見通しがなされているのがポイントです。
しかし良いところばかりではなく、こういった新興国には「中所得国の罠」が待ち受けています。
中所得国の罠とは
中所得国の罠とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりGDPが中程度の水準(中所得)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下あるいは長期にわたって低迷することを言います。
この中所得国の罠から抜け出すには(1)生産及び雇用の重点化・高度化(2)投資の重要性低下に伴う技術革新の推進 (3)熟練労働者の教育制度を新たな技術習得から新たな商品やプロセスの創造へのシフト、の3つにより規模の経済を十分に活用することが重要であるとされています。
所得が上がるにつれ、世界の工場としての優位性が薄れてくるので、技術革新や高度化、新たな産業や世界と戦える強い企業の誕生が必要というわけです。
ただしベトナム人が日本人に似ていることを考えると、この罠をものともしないような発展を期待してしまいますね。
また株式市場における規模・流動性拡大により、今後MSCIエマージング指数への格上げが期待できることも、相場のサポート要因となる見通しです。
2023年の予想PERは2023年6月時点で11.5倍と、過去10年平均の14.6倍を大きく下回る割安な水準であることを考えても、ドルコスト平均法を使い徐々に買っていってもよいでしょう。
おすすめの投資信託はベトナム・ロータス・ファンド
最後に、おすすめのベトナム株投資信託であるベトナム・ロータス・ファンド(愛称:ロータス)を紹介します。
まず投資信託を選ぶ際に確認したい注意ポイントは以下の通りです。
注意ポイント
- 運用成績(リターン)は良いか
- 運用期間は十分か
- 信託報酬は妥当か
- 純資産は十分か
ファイブスター投信投資顧問が設定・運用するベトナム・ロータス・ファンドは、どの期間でみてもトップクラスのリターンを実現しています。
その成績が認められ、ファンド オブ ザ イヤー2021「国際株式型」部門で、見事最優秀ファンド賞を受賞しています。
運用成績に関しては、短期では良いリターンでも長期間では悪いケースもありますので、最低でも5年以上運用されているファンドの運用成績を見るようにしましょう。
ベトナム・ロータス・ファンドの信託報酬は高くも安くもない水準ですが、アクティブファンドの場合、わずかな信託報酬の違いで大きなリターンを逃してしまうことは避けるべきなので、あまりにも高くない限りは気にしない方が良さそうです。
それよりもファンドの純資産残高が少なすぎると、戦略通りの運用ができなかったり、途中で運用をやめてしまう(償還する)ケースがあったりするので要注意です。
純資産は50億円以上あった方が良いですが、ベトナム・ロータス・ファンドは人気なこともあり、2023年7月16日現在で約198億円ですので安心できます。
信託期間は無期限がベストですが、これだけの純資産が集まっていれば期限を延長していく可能性の方がはるかに高いでしょう。
今のところは、ベトナムに投資するなら「ベトナム・ロータス・ファンド」で間違いなさそうです。
またベトナム・ロータス・ファンドは、SBI証券か楽天証券からの購入をおすすめしています。
SBI証券を利用して投資する場合は、三井住友カードを使ったクレジットカード積立投資により、一般カードで0.5%、ゴールドカードで1%、プラチナプリファードカードで5%のポイントがもらえます(月額上限5万円)。
私はゴールドカードを利用していますが、投資で長期にわたって毎年1%の利益を上げる難しさを考えると、とんでもない特典ですよね。
SBI証券で投資する際は、必ず三井住友カードを使った積立投資で購入するようにしてください。
楽天証券を利用して投資する場合は、楽天カードから購入することでポイント1%還元(ベトナム・ロータス・ファンドの場合)となっています(月額上限5万円)。
出典:楽天証券
楽天クレジットカードを利用することでお得に購入できるので、口座開設と合わせてクレジットカードも作っておきましょう!
おわりに
いかがでしたか?
投資はシンプルに考えて、国自体が大きく成長するところに投資しておけば、長期で運用することによって、ほぼ確実に大きなリターンを得ることができます。
そしてその大きく成長することが予測されている国の中でも、投資に値するおすすめの国がベトナムということです。
とはいえベトナム市場はまだ新興国なので、脆弱であることも忘れてはいけません。
資産背景により人それぞれ異なりますが、基本的にはポートフォリオ全体の5~10%ほどにとどめておくことをおすすめします。
ドルコスト平均法を活用し、例えば毎月の全体の投資額が5万円であれば、毎月5,000円ほどを積み立てていくような投資が理想です。
今から毎月少しずつ長期間に渡って積立購入することで、ベトナムの大きな成長の果実を手に入れましょう!
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