
こんにちは、専業大家のMASA(@2103ou_masuke)です。
「不動産を売却する際の流れや諸費用、税金や注意点は?」
「不動産を売却する際の仲介会社はどこがいいの?」
「家を高く売る方法を教えてほしい・・」
不動産を売却する際、最も大きな関心事は「いくらで売れるか」だと思います。
誰もができるだけ高く売りたいと考えますよね。
そこでこの記事では、不動産売却のための完全ガイドとともに、家を高く売る方法を解説していきます。
僕は大手不動産売買仲介会社で6年半勤め、3度トップセールスマンになりました。
なので、同業者の中でも高く早く売る方法を知っているつもりです。
そのノウハウを仲介会社の立場も含めてすべてお伝えします。
ぜひ最後までご覧いただき、売却の際の参考にしてくださいね。
まずは売却の流れから確認していきましょう!
コンテンツ
不動産売却の流れ(査定~決済)と重要ポイント
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1査定依頼
不動産の売却を始めるとき、最初にすることは査定依頼です。
不動産査定には「机上査定」と「訪問査定」という2種類の査定方法があります。
机上査定とは・・
不動産の情報や周辺不動産の過去の取引事例などを参考に、実際の不動産を見ずに大まかな査定額を算出する方法です。
訪問査定とは・・
不動産会社の担当者が実際に家を訪れ、状態などを勘案しながらより正確な査定を行う方法です。
5社ほどに査定してもらい、最終的に大手2社と地場1社の計3社ほどに絞るのがベストです。

方法は大きく2つあります。
1つ目は毎日大量に届くチラシから仲介会社に査定依頼する方法です。
僕もチラシからよく反響をいただいてましたが、顔写真が入っているチラシを使っていたので、査定の際にはよく「毎日のように顔を見るから顔を覚えてしまったよ」と言われたものです^^
よくチラシが入るということは、その物件やエリアでよく取引しているということですから、チラシからデキそうな営業マンを選ぶのもいいでしょう。
最近は、2つ目の方法として「一括査定サイト」を使う人も多くなっています。
一括査定サイトで依頼した場合、自動的に複数社の最寄りの支店のエリア担当から連絡をもらうことができます。
そして希望すれば、メールのみでのやりとりも可能で、訪問査定と簡易査定を選ぶことができます。
複数人とやりとりするのが面倒な人は、メールで簡易査定を希望し、やり取りがスムーズだったり、資料がわかりやすく充実している会社のみ訪問査定してもらい、どこがいいか選ぶ方法がいいかもしれません。
一括査定サイトは、私が取材を受けたことのあるズバット不動産売却などがあります。
私が取材を受けた記事は「「不動産投資」って何から始めたらいいの?セミリタイアを実現した不動産投資家・MASAさんにインタビュー!」で掲載されています。
みなさんいい方ばかりでしたので、ぜひ利用してみてください。
しかし実は一括査定にはデメリットがあります。
それは一括査定で依頼をすると、仲介会社も一括査定だとわかるので、競合がいると分かることでヤル気をなくして、テキトーな対応をしてしまう営業マンもいるということです。
私自身も一括査定からの依頼と直接の依頼とでは、多少なりとも対応を変えていたのは事実です。
それを避けるために、3つ目の方法として、直接会社のホームページから査定依頼をすることをおすすめします。
地場業者はズバット不動産売却のような一括査定サイトに任せるとして、特に大手に査定依頼をする時は直接依頼する方が良いです。
そこで最大手の3社を以下ご紹介します。
まずは三井不動産リアルティ株式会社の不動産仲介ブランドである三井のリハウスからです。
大手の中でも最大手で、知名度および実績は申し分ないですよね。
店舗数も多いので、売りたい物件の近くに店舗がある可能性が最も高いと言えます。
付加サービスも充実しているので、安心して任せることができます。
続いては、三井のリハウスと長年に渡ってNo1の座を争っている住友不動産販売です。
住友不動産販売は、ステップオークションという買取業者への一括紹介サービスがあるのが特徴です。
オークション形式で業者の中で最も高い金額の買い手が必ず見つかるので、そこに売る売らないは別として、いくらぐらいで売れそうか参考にもできます。
早く売却したい人には、とてもおすすめのサービスです。
最後に紹介するのは、CMでもおなじみの東急リバブルです。
実はこの3社の中で最も勢いがあり、売り上げを伸ばしているのが東急リバブルです。
AI査定ができるなど、革新的なサービスはいつも東急リバブルから始まります。
買取やリースバックなどのサービスも充実しています
以上、大手はこの3社に査定してもらい、最終的に2社ほどに絞っていきましょう。
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2査定訪問
依頼をしたら基本的には都合を合わせて訪問査定をしてもらうようにします。
簡易査定だけでも選べるのですが、物件を見てもらうことでより正確な査定ができますし、なにより担当の営業マンと会って話をすることが重要です。
メールや電話だけのやりとりでは営業マンの力量を見極めることは難しいからです。
査定訪問をしてもらう際には、ある程度室内を綺麗にしておきましょう。
また、故障している箇所があれば、正直に伝えてください。
隠しても売主には瑕疵担保責任がありますので、引き渡し後3ヶ月間は売主が責任を取らなくてはなりません。
また、売買契約前に設備表というチェックリストを記載しないといけないので、そこで嘘を付いても、引き渡し後1週間は故障があって指摘されたら、売主の負担で修理しなければなりません。
不具合を正直に伝えることは、買主にとっても信頼感が増し、余計な不安を取り除くことができます。
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3媒介契約
不動産売却の成否を決めるのは、仲介会社および担当者選びであるといっても過言ではありません。
仲介を依頼する業者を選ぶ際には、会社の特徴と営業マンが信頼できるか仕事がデキそうかという視点で見てください。
売却までは担当者と頻繁にやり取りすることになるため、スムーズなコミュニケーションが取れるか、気が合うか(ストレスがなさそうか)も重要な判断基準です。
査定内容ももちろん大切です。
査定額に意識がいってしまいがちですが、査定価格がもっとも高い仲介会社と媒介契約を結んだらいいわけではありません。
「査定額=売れる価格」ではないのです。
査定額は、仲介会社や担当者のさじ加減でいくらにでもできます。
なので高い金額を提示し、売主に気に入ってもらおうとする業者のリップサービスに引っかからないようにしましょう。
重要なのはその査定額になった根拠であり、どんな広告や手法で買い手を探すのか、担当者が丁寧でわかりやすい説明をしてくれたかどうかです。
まずは契約優先で契約してもらい、売れなければすぐに値下げさせようとしてくる業者もたくさんいます。
販売計画を共有しておくことも重要です。
また、分からないことがあればすぐに尋ねるようにしましょう。
依頼したい仲介会社が決まったら、「媒介契約」という仲介会社に売却活動を依頼して買主を探してもらうための契約を交わします。
媒介契約の有効期限は最長でも3ヶ月で、その後仲介会社を変更することも可能です。
仲介会社の失敗しない選び方については、後ほど詳しく解説します。
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4買主を探す
仲介会社と媒介契約を交わしたら、売却活動が始まります。
仲介会社の担当者が買い主を見つけるべく、チラシを撒いたり、SUUMOやHOME’Sなどの不動産ポータルサイトに掲載します。
こういった売却活動内容は、営業活動報告書や電話などで営業マンが教えてくれるはずです。
近年はインターネット上で物件探しを行う人がほとんどのため、ネット上で自分の物件がどのように掲載されているのか確認し、間違いがあれば教えてあげましょう。
また売却活動を始めると内覧希望が入ります。
内覧希望が入ったら、できるだけ都合を合わせるようにして、スムーズに内覧してもらいましょう。
部屋を綺麗に片付けておくことは必要ですが、お茶を出すなどの接待は不要です。
また内覧中はすべて営業マンに任せて、お客様が気を遣うことなくゆっくり内覧できる環境を作ってあげましょう。
ありがちですが、くれぐれも付きまとってアピールを続けるようなことは避けてください。
気持ちは分かりますが逆効果になりますので、あいさつや質問を受けたら気持ちよく回答するぐらいにしておきましょう。
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5売買契約
買主が見つかったら、いよいよ売買契約を結ぶことになります。
売買契約書に記載されている内容をよく読んで理解し、自分に不利な条件になっていないか確認してください。
特に手付解除期日やローン特約解除期日、決済日や特約はよく目を通しておきましょう。
少しでもわからない点があったら、必ず質問するようにしてください。
また契約の際は買主が売主に、売買価格の5~10%程度の手付金を支払います。
契約が白紙解約になって、手付金を返還しないといけないこともあるので、手付金には手を付けないようにしましょう。
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6引き渡し(決済)
基本的には不動産の引き渡し日が、所有権を売主から買主に移転する日となります。
営業マンは引き渡しのことを「決済」と言うことも多いので覚えておきましょう。
この日までに、室内を空っぽにしておかなくてはなりません。
また物件に抵当権が設定されている場合は、決済日当日に抵当権を抹消してもらう準備を銀行に依頼しておかなくてはなりません。
引き渡し日には以下のような手続きを行うことになります。
・残代金の決済
・その他諸費用の清算
・決済書類への署名捺印
・登記の変更
・部屋の状態の確認
・鍵の引き渡し など
決済は基本的に買主がローンを使う銀行で行われ、約1時間ほどで終わります。
銀行や法務局が空いている平日しか決済ができませんので、仕事の人は休みか半休を取るようにしましょう。
家を高く売る方法
不動産売却のための流れが理解できたところで、次は家を高く売る方法を解説していきます。
一般媒介契約にする
媒介契約には、3種類の契約方法があります。
【媒介契約3種類の特徴】
契約の種類 | 一般 | 専任 | 専属専任 |
他社と複数契約 | 〇できる | ✖できない | ✖できない |
自分で買主を見つける | 〇できる | 〇できる | ✖できない |
契約有効期限 | 期限なし | 3ヶ月以内 | 3ヶ月以内 |
レインズ登録義務 | 任意 | 必須 | 必須 |
売主への報告義務 | なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
【媒介契約3種類のメリット・デメリット】
一般媒介 | |
メリット | ・複数の不動産会社に同時に売却を依頼することができる。 ・知人など、自分で買主を見つけた「自己発見取引」の場合には仲介手数料は発生しない。 ・複数社が競って積極的に販売活動をしてくれる。 ・いつでも媒介契約を解除することができる。 |
デメリット | ・売主に対する報告義務がなく、売却活動が不透明。 ・売れない物件の場合、放置される可能性が高い。 |
専任媒介 | |
メリット | ・窓口が一元化できる。 ・2週間に1回、不動産会社から売主に対して売却活動に関する報告を行うことが義務づけられている。 ・知人など、自分で買主を見つけた「自己発見取引」の場合には仲介手数料は発生しない。 ・広告を積極的に行ってくれる。 |
デメリット | ・悪徳な不動産会社に依頼してしまうと、両手仲介を目論んで他社に情報を提供せず、買主がなかなか決まらないことがある。 ・1社しか販売活動ができない。 ・媒介契約期間は契約解除ができない。 |
専属専任媒介 | |
メリット | ・窓口が一元化できる。 ・1週間に1回、不動産会社から売主に対して売却活動に関する報告を行うことが義務づけられている。 ・広告を積極的に行ってくれる。 |
デメリット | ・知人など、自分で買主を見つけた「自己発見取引」の場合にも仲介手数料が発生する。 ・悪徳な不動産会社に依頼してしまうと、両手仲介を目論んで他社に情報を提供せず、買主がなかなか決まらないことがある。 ・1社しか販売活動ができない。 ・媒介契約期間は契約解除ができない。 |
実質的には自己発見取引を行うことは難しいので、一般媒介か専属専任媒介契約の2種類になります。
専任および専属専任の場合、「囲い込み」といって、下の図のように買主からも仲介手数料を取る(両手仲介)ために、他の仲介会社には紹介させない会社や営業マンがいます。
例えば、他の仲介会社から「○○の物件に興味がある人がいるので内覧させてほしい」と売却を依頼している仲介会社に電話があっても、「すみません、すでに申込みが入っています」と嘘をつき、内覧を断ります。
専任および専属専任契約には、このような囲い込みや担当の営業マンに不満があっても、3ヶ月は継続しないといけないリスクがあります。
一般媒介の場合、ネット掲載以外の広告を積極的にしてくれない可能性はあるものの、お問い合わせのほとんどはネットからであることや、仲介会社同士を競争させることができるので、気にする必要はないでしょう。
結果、一般媒介契約をおすすめしています。
買取ではなく仲介で売る
売却する方法は「仲介」と「買取」の2種類あります。
買取の際の売却額は、不動産会社が不動産を買い取り、リフォームなどをした後、利益をプラスして再販売するので、仲介で売却するより価格が低くなってしまいます。
買取は誰にも気付かれることなく、早く確実に売却したい人にとっては検討の余地がありますが、高く売りたい場合は買取ではなく仲介を依頼するようにしましょう。
売出価格の決め方
査定の際、実際に売れる価格よりもかなり高い査定価格を提示する会社があります。
これを不動産業界では「高預かり」と言います。
高預かりをしても売れる可能性は低く、結局金額変更をしていって、滞留期間も長くなるという事態に陥ります。
滞留期間が長いと、不人気売れ残り物件としてのイメージが定着してしまいます。
一般的には、3ヶ月程で売れると思われる価格を提示されますが、金額設定は売却理由によっても変えるべきです。
例えば、高く売れるなら売ってもいいといった理由なら、売出価格は査定額の120%以上が適正です。
通常の3ヶ月ぐらいで売りたいと考えるのであれば、査定額の105~110%ほどをおすすめします。
なぜなら、最初の価格がとても大事だからです。
ネットに掲載して最初の1ヶ月が最も見てもらえる時期です。
この大事な時期に高い金額で設定していると、お問い合わせが乏しくなり、機会の損失になります。
「少し高いけど、金額交渉したら何とか買えるかな」と思ってもらえるような絶妙な価格設定が、売却成功の大きなカギになります。
価格の心理的な面も考慮する必要があります。
例えば2,000万円にするよりは1,980万円にした方が、20万円以上の割安感を演出できます。
逆に1,960万円にするのであれば、1,980万円にしても印象は変わりません。
8という数字は縁起もいいですし、安く感じる心理的効果があるので、ぜひ使ってみてください。
依頼する会社の選び方
実績も知名度も安心感もある大手の方が良いと思われがちですが、大手と地場どちらにもメリットデメリットがあります。
あくまで傾向ですので、実際には仲介会社や担当者ごとに営業力は異なりますが、それぞれ特徴を見ていきましょう。
大手不動産業者 | |
メリット | ・「インスペクション」「ハウスクリーニング」などの独自サービスが豊富 ・多くの買い手顧客リストを持っている ・買主にとっても安心感がある ・情報量が多い |
デメリット | ・預かり物件が多いため、1件1件の営業が手薄になりがち ・田舎の物件は扱ってくれない ・担当によって営業力や経験値がまったく違う |
地場業者 | |
メリット | ・多少利益が少ない案件でも、扱ってくれるケースがある ・小さい案件や一般媒介でもしっかりと活動してくれる ・大手に比べ、その地域に精通している可能性が高い ・仲介手数料を安くしているケースもある |
デメリット | ・付加サービスが少ない ・悪徳不動産会社の可能性も ・情報量が少ない |
大手の一番の強みは、圧倒的な情報量です。
取引件数が多いため、売主および買主の顧客情報をたくさん持っています。
買主の情報をたくさん持っているということは、当然その中から購入してくれる人がいる可能性が高くなるということです。
地場の一番の強みは、販売している物件数が少ないため、労力をかけて販売活動をしてくれる可能性が高いことです。
大手の場合、物件によってはネット掲載以外まったく営業活動しないこともあります。
このように大手と地場では、それぞれメリットデメリットがあるので、僕は大手2社と地場1社の計3社に依頼することをおすすめしています。
どちらを多くするかは、営業マンによって決めるのが良いでしょう。
そもそも、会社をどこにするかというより、誰に頼むかということの方が重要です。
以下、営業マンを判断するときのポイントです。
- 誠実で信頼できるか
- 営業力はあるか
- コミュニケーション能力含め気が合うか
- 経験や知識は豊富か
このような視点で選べば間違いないと思います。
高く売るために最も大事なのは、営業マン選びであることを覚えておきましょう。
売れない場合の金額変更のコツ
なかなか売れない場合には、仲介会社と打ち合わせの上、金額変更をしていくことになります。
金額変更のタイミングは売主の売却理由にもよりますが、1ヶ月以上が経過してお問い合わせ等がなくなった時です。
基本的には5%ほどの金額変更をおすすめしますが、どうしても高く売りた人は10万円だけ変更して、ネット情報をリフレッシュさせる方法があります。
金額変更をすると、ネット上では新着物件扱いになり、また目立つ位置に掲載されるなどのメリットがあります。
この方法を使い、ネット閲覧数やお問い合わせ状況が変わるか様子を見てもいいでしょう。
金額交渉時のコツ
お客様は内覧をして気に入ったら申し込み(買付という)を入れてきます。
その買付が金額交渉なし(満額という)であれば問題ないのですが、金額交渉があった場合は、どのように対応すればよいのでしょうか。
あなたが今すぐにでも売りたいと考えているのであれば、買主の要望を受け入れた方が良いでしょうし、別に売れなくても困らないということであれば、満額以外は断っても良いでしょう。
あなた次第で対応を決めることになりますが、ここでは少しでも高く売るコツを解説します。
①内覧をした時の買主の様子を思い出す。→
とても気に入った様子であったなら、受け入れる必要はない可能性が高い。
②金額交渉の理由を聞く。→
予算オーバーであれば、受け入れないと買ってくれない可能性が高い。
このように考えていきます。
分からない場合の無難な対応は、「ではお互い歩み寄って間を取りましょう」です。
こうすれば、相手も嫌な気持ちはしないでしょう。
そもそも満額でも買うつもりなのに、とりあえずで金額交渉をしてくる人も多いので、印象を仲介会社に聞くなどして見極めるようにしましょう。
不動産売却時の諸費用と税金
不動産の売却には、次の諸費用がかかります。
①仲介手数料
仲介会社に支払う手数料で、売却価格が400万円超の物件を売った場合は「売却価格×3%+6万円+消費税」が宅建業法で上限金額と定められています。あくまで上限を定めているに過ぎず、その範囲内で不動産が決めて良いことになっていますが、ほとんどの場合、その上限金額になります。
②印紙代
売買価格によって、約5,000円~30,000円ほどです。
③登記費用
抵当権抹消(ローン完済)や住所変更(登記簿の住所と現住所が違う)がある場合、15,000円~30,000円ほどかかります。
さらに諸費用とは言えませんが、売却して利益が出た場合のみ譲渡税が発生します。
売却した年の1月1日時点で5年超保有した「長期譲渡」の場合は税率約20%ですが、それより短い「短期譲渡」の場合は税率約40%になります。
しかし、所有者が住んでいた物件なら「居住用の3,000万円特別控除」という制度により、売却した利益が3,000万円を上回らない限り、税金はかかりません。
つまり、投資用の物件を売却でもしない限りは、ほとんどのケースで譲渡税はかかりません。
税金についての詳細は国税庁ホームページをご覧ください。
不動産の売却でよくある質問や注意点
ここでは売却する際によくある質問や注意点を解説します。
退去時のリフォームやクリーニングはした方が良い?
特段売主がする必要はありません。
しかし、ご自身でできる範囲は綺麗にしておいた方が、部屋の印象が良くなり高く売れる可能性は高まります。
引き渡しの際もする必要はありませんが、買主に気持ちよく入居してもらえるよう、自身で掃除ぐらいはしておきましょう。
ローン残債が残っていても売れる?
残債が残っていても、売買代金によって決済時に一括返済し、それと同時に抵当権を抹消しますので問題ありません。
抵当権とは・・
不動産の所有者(=債務者)がローンを支払えなくなった場合にその住宅を担保として差し押さえることのできる権利のことです。ローンが残っている不動産は抵当権を外さなくては売却できませんので、引き渡しまでに完済する必要があります。
ただしローンの残債が売却して得られるお金を上回ってしまうと、自己資金も使って返済しないといけませんので注意が必要です。
事前に仲介会社の担当者とも相談しながら、きちんとローンを完済できるよう、資金計画を立てておきましょう。
賃貸中の物件も売れる?
賃貸中の不動産を売却する場合には、今の居住者が入居したまま売却するか、退去をお願いして空家の状態で売却するかを決めます。
しかし実際のところ、賃貸中の不動産の借主には「借家権」という権利があり、こちらの一方的な都合で退去してもらうことはできません。
借主が入居したまま売却する物件を「オーナーチェンジ物件」と言います。
オーナーチェンジ物件の場合、収益目的の投資用物件になりますので、買主が購入の決め手とするのは利回りになります。
その分、空家で売却するよりも安い査定額になることが多いので、急ぎでない場合は退去後に売却するようにしましょう。
確定申告は必要?
売却によって利益が出た場合は、その年に確定申告をしなくてはなりません。
利益は出たが3,000万円控除を利用したら利益が0になる場合も申告自体は必要です。
申告書類はとても簡単なので、忘れずに確定申告するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
不動産を高く売るために最も大きな影響を及ぼすのは、営業マンです。
営業マンを軸に仲介会社を選び、一般媒介で3社ほど媒介契約を結びます。
そして絶妙な売出価格の設定をして、売れない場合は適切な時期に適度な価格変更をしていくことが家を高く売る方法になります。
不動産売買は金額が大きいために、10万単位の金額は大したことがないように思えたりと金銭感覚がマヒしてきます。
少しでも高く売るために、今回解説した ①査定(仲介会社選び) ②内覧 ③交渉 について、間違いのないようしっかりと対応していってくださいね!